Allseatedは、特別なイベント会場、イベントプランナー、そして顧客の夢を実現する企業です。同社の主力製品であるバーチャルツアーソリューション「Allseated VISION」を利用すると、イベント会場企業は、イベントスペースの紹介と予約プロセスをデジタル化できるため、現地でのミーティングが不要になります。イベント主催者は、Allseated VISIONテクノロジーの活用で、適切なイベントスペースをスピーディに選択できるようになり、イベントプランナーはベンダーや顧客側の意思決定者と協力して家具や装飾などの手配をイメージしやすくなります。
同社では、Matterport Pro2カメラで会場を4Kの解像度で3Dキャプチャしています。こうして完成したデジタルツインは図やモデルとは異なり、フルカラーの高解像度で実際の空間を再現した没入感あるレプリカで、空間データや測定値も含まれています。
Allseatedのソリューションは、Matterportのデジタルツインを基盤としてMatterport APIやSDKで独自の機能を追加したものです。イベント担当者は、Allseatedライブラリからテーブルや椅子、装飾など、さまざまな形、大きさ、色の数万点のオブジェクトを会場のデジタルツインにドラッグ&ドロップすることができます。誰もが実物さながらの空間を正確に確認できるうえ、ノートパソコンやモバイルデバイスで事前にバーチャルツアーを行うこともできます。
Matterportを使って高精度で空間を3D化
2012年設立のAllseatedは、現在、プランナー85,000人とイベント会場40,000軒以上を擁するまでに成長し、日々1,000件以上のイベントを取り扱っています。
イベント企画会社は、AllseatedのOPSサービスに契約することで、イベントを共同企画し、1,500軒以上の会場のフロアプラン、デジタルツイン、家具ライブラリの1万点の3Dオブジェクトを含む10万件のフロアプランテンプレートをはじめとするデジタルイベントの企画ツールを利用することができます。イベント担当者や潜在顧客は会場に足を運ぶことなく同社のシステムを使ってリモートでイベントのデザインを行うことができます。クラウドベースでウェブブラウザから使えるツールのため、ダウンロードやインストールの必要もありません。
ケータリング業者はビュッフェのセッティング方法を正確に計画できるようになり、ウェイターも着席順や食事制限の有無を把握できるようになります。また、プランナーは悩みの種となっていたテーブルの間に十分な余裕があるかどうかを、バーチャルで歩いて確認できます。ウエディングを控えたカップルは、バージンロードを歩く姿をイメージしたり、座席や装飾を事前に見たりすることができます。
「イベントプランナーと顧客は、リモートでイベントをデザインし、会場を歩き回って検討し、リアルタイムで変更を加えることができます。こうしたすべてのプロセスをソファでくつろぎながら臨場感たっぷりに体験できます」と、AllseatedのCMOであり、共同創業者でもあるSandy Hammer氏は語ります。
この結果、Allseatedのホスピタリティ関連顧客は30%もの増収を実現しています。さらに、イベント当日のセットアップのミスを図式化して管理するのにかかる時間を2時間半短縮し、業務効率を60%向上させています。例えば、イベント当日にスタッフに1時間20ドルの設営費を支払う場合、イベント1件につきスタッフ1人あたり45〜50ドルの節約となり、年間コストは6,000ドル以上節減されます。「リアルタイムで空間と家具をキャプチャし、実用的なプランを3日から4日程度で完成させています」とHammer氏。「Matterportの導入以前は、実用的なプランの作成に数週間を要していました」
同社の顧客もその価値を認めています。「Allseated VISIONの活用で、世界のあらゆる場所のお客様に対してバーチャルでイベントスペースをご案内できるようになりました。実装しやすい強力なテクノロジーで、当社の会場にとってすでになくてはならない営業ツールになっています」とM Culinary Conceptsのパートナー兼事業開発担当ディレクター、Michael Stavros氏は語ります。
企画プロセスを効率化
Allseatedのオブジェクトライブラリは膨大で、会場が自社で保有する家具コレクションに加え、提携レンタル会社が提供する複数の家具も含まれます。家具や装飾品はクリック可能なMattertagsで詳細に記録されており、経験豊富なプランナーはわずか数分でプランをまとめることができます。イベント企画に携わるすべての人のために企画プロセスを合理化して、スムーズな作業を実現しています。
「顧客は保存されているテンプレートを希望やニーズに合わせて微修正することができるため、白紙を目前にどこから手を付けてよいか途方にくれたり、空間を最大限に活用する方法を思案したりするようなこともなくなります。プロセスが大幅に迅速化し、今では毎年お問い合わせをいただく数千社の会場にバックログやウェイティングリストなしにこのサービスを提供できるようになりました」(Hammer氏)。
Allseatedの会場フロアプランは使いやすさの面でも優れています。従来のフロアプランでは、竣工後に建築上の変更が随時行われるのに伴い情報が古くなることが多く、特に壁の追加や除去があった場合には大きな問題となっていました。Matterportのカメラを使えば画像に加えて空間データや測定値も取得できるため、デジタルツインから独自の正確なフロアプランを作成することができます。
「Allseatedの立ち上げ以前には、イベント企画でミスが絶えませんでした。イベント担当者は『400人もの収容キャパシティがない』『レンタル家具を動かすにはドアの幅が足りない』といった問題を、身をもって苦労しながら学んでいきました。今では、当社のツールとMatterportを併用することでこうした点も事前に確認できています」とHammer氏は説明します。
オンラインとハイブリッドのライブイベントを実現
Allseatedでは、次なる新製品「Allseated EXVO」の発売を予定しています。これは、Allseatedプラットフォームをさらに強化したハイブリッドイベントとオンラインイベント向けのバーチャルプラットフォームで、対面式のイベントを3Dで中継し、現地まで移動できない、あるいは移動したくない参加者に対してバーチャルイベントとして提供するソリューションです。
イベント主催者はマルチメディアを駆使しながら、基調講演者や注目のプレゼンテーションをライブで仔細に紹介することができます。参加者は、現地にいるかのようにデジタルツインベースのイベントスペースを歩き回り、他の参加者と交流でき、一人ひとりが、ビデオモニターのような頭部を持つアバターボディを使って、ウェブカメラからライブビデオストリームで参加者の画像を見ることができます。これにより、バーチャル参加者も現実世界と同じように自然な会話や人とのつながりを持て、積極的に参加できるようになります。
「2012年はモノクロで作業を行っていましたが、2014年はそれが3Dに代わりました。2016年にはMatterportを導入し、今では、会場の非常にリアルな没入型デジタルツインを提供する営業・マーケティングツールとして活躍しています。すばらしい進化と言えるでしょう」とHammer氏は満足気です。
Allseated は Matterport Platform Partner であり、Matterport API と SDK を活用して、市場をリードする Matterport の空間データプラットフォームでアプリと統合を構築し商品化することができます。プラットフォームパートナーとして、Matterport の販売ネットワークや強化されたサポート、共同マーケティングや共同販売プログラムなど、さまざまな商業的利益を利用し、アプリケーションの収益化を成功させることができます。Platform Partner Program の詳細と参加申請については、 https://matterport.com/platform-partner-program をご覧ください。
ALLSEATEDについて
Allseatedは、フロアプラン設計ツール、会場のバーチャルツアー、革新的なバーチャル/ハイブリッドイベントソリューションなどの最先端の3次元視覚化プラットフォームを通じてイベント業界を変革し、優れた顧客サービスとともにイノベーションを活用して顧客の事業成長を支援しています。同社の原動力は、共に想像することから生まれる純粋な力です。
本社
カリフォルニア州サンフランシスコ
製品
Matterport SDK、Matterport API、Matterport Pro2 3Dカメラ
成果
- デジタルツインを利用したバーチャル会場ツアーや空間デザインツールの導入でホスピタリティ顧客の売上が30%増加
- イベントプランナーの作業効率が60%向上
- より精度の高い寸法とビジュアル情報でエンドユーザーの体験を向上し、企画段階でのミスを低減
https://matterport.com/ja/industries/case-studies-2