親会社のe-Makingが設立したe-Buildingでは、空間と物件に含まれるあらゆるアイテムに関する情報を整理できる強力なドキュメント管理ツールを提供しています。
e-Buildingは、土木工学、ビルディングインフォメーションモデリング(BIM)、イノベーションデザインを基盤に事業を展開しています。2018年以降、Angelo De Cocinis氏が同社のプリンシパル兼CEOとして、デザインとプロジェクト管理に特化したデジタルエンジニアリング会社兼マネージドサービスプロバイダー(MSP)としてe-Makingを統率しています。同氏とe-Makingチームは、あらゆるBIMプロジェクトにMatterportを使用し、正確で没入感のあるデジタルツインをキャプチャして空間の分析、管理、操作に役立てています。
2018年、De Cocinis氏はe-Buildingで現在CTOを務めるStefano Bompani氏と教育関連の取り組み「Open Days」で出会いました。2人はともにテクノロジー業界でのキャリアに関する学生のメンターを務めるために、ボランティアとして参加していました。この出会いをきっかけに、2人は共同でe-Buildingを立ち上げました。
e-BuildingはMatterportのSDKバンドルを活用することで、不動産や建築などの業界の企業がMatterportの潜在力を発展、拡張させて新たな次元の効率化を達成し、より多くの価値を創出できるように支援します。
デジタルツインの活用を強化
e-Buildingを立ち上げた当初、2人は自分たちが作りたいものは、ユーザーがバーチャルで見知らぬ場所を訪れ、完全に没入的な方法でその場所を見て回り、体験し、閲覧できる革新的なプラットフォームだと分かっていました。
「Matterportはe-Buildingを併用することで、デジタルツインやドキュメントのライブラリに蓄積された膨大な空間データや建築物情報を保存、転送する手段となります」(De Cocinis氏)。
2人のエンジニアは、計画と開発プロセスの完全なデジタル化を実現し、その技術をそれぞれの専門分野に近い業界で応用することを目指して取り組み始めました。
「例えば、ホテルを設計するとしたら、3Dデジタルツインのあらゆる利点をホテルのオーナーとゲストの両方に直接伝えることができます。オーナーは施設管理に、ゲストは予約前にホテルの敷地内を探索するのに、それぞれデジタルツインを役立てることができるでしょう」とDe Cocinis氏は説明します。
未来を見据えたデジタルツインの活用
e-Buildingの直感的なドキュメント管理ツールを使えば、設計や開発から継続的な施設管理や将来のリノベーションに至るまで、物件のライフサイクルのあらゆる段階でMatterportのデジタルツインや関連ドキュメントにアクセスすることができます。
ユーザーはまず、地図の検索バーに住所を入力します。次に実際の住所に関連するMatterportのデジタルツイン、画像、点群ファイル、図面やドキュメントを追加することができます。
デジタルツインがe-Buildingにインポートされると、デジタルツインに埋め込まれたすべてのMattertagを含む拡張メニューに自動的にアクセスできるようになります。このメニューからは含めたい興味あるコンテンツをデジタルツインから直接検索、追加、編集できます。例えば、写真、動画、PDF、BIMモデル、ウェブページ、センサーやリアルタイムカメラ、ドローンモデル、Googleマップといったコンテンツです。
ユーザーは音声ファイルをMattertagsに追加して、モデルの操作中に自動再生モードを有効にすることもできます。
イタリア、ボローニャのLaura Bassi高校では、e-Buildingのプラットフォームを通じて3つの分校の没入感あふれるMatterportバーチャルツアーを地域社会に提供しています。このバーチャルツアーは、パンデミック中にバーチャル開催されたイニシアチブ「Open Days」の一環として導入されたもので、コンテンツのアーカイブ、学校の宣伝、プロジェクトの紹介の持続可能で革新性の高いソリューションとして、長期的視点に立って採用されています。
「e-Buildingプラットフォームの活用で、当校の教育カリキュラムで最も重要なコンテンツを教室や研究室のMatterportバーチャルツアーへ組み込めるようになりました」とLaura Bassi高校のMaria Grazia Cortesi校長は説明します。「コミュニティメンバーはe-Buildingのメニューを使ってLiceo Musicaleのコンサート、ホロコースト記念日のストーリーなどの注目コンテンツ、当校のプログラム内容の説明、生徒のプロジェクトサンプルなどへ移動し、閲覧することができます」
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通信、エネルギー、eモビリティのプロバイダーであるConvergenze SpA Società Benefitは、本社とイノベーションセンターの紹介のため、e-Buildingと提携しました。
「Matterportのデジタルツインに魅了されています」とConvergenze SpA Società BeneftのCEO、Rosario Pingaro氏は言います。「e-Buildingのパーソナライズされたメニューがシンプルで強力なドキュメントマネージャーに組み込まれているので、サービスがどこで生まれたのかを共有でき、当社の革新性をより一層特徴付けることができます」
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「デジタルツイン、技術書類、図面をアーカイブ化することで、空間をさまざまな時点から自在に見られるライブラリが完成します。マイルストーンのデジタルツインや関連ドキュメントを一箇所で保管、共有することで、お客様のチーム作業と持続可能なオペレーションの円滑化に結びつきます」(Bompani氏)。
e-Buildingは、正確な測定やデジタルツイン内や点群ファイル内の座標やポイントの取得といった機能を拡張します。こうした技術とe-Buildingプラットフォームが、イタリアの歴史的建造物であるレモンディーニ宮殿の保存と修復の成功にも多大な役割を果たしました。e-Buildingのドキュメント管理ツールの活用で効率が向上し、80%のコスト低減につながりました。
「当社では、没入的なナビゲーションが可能なMatterportデジタルツインで新たなリバースエンジニアリングのデザインフローをテストしたうえで、e-Buildingプラットフォームで強化しました。デジタルツインは検索、測定し、ウェブ経由で関係者と共有可能なため、バーチャル検査を実施して、時間と費用を大幅に削減できました」とミラノ工科大学准教授のDaniele Fanzini氏は説明します。「これらのツールとBIM技術を組み合わせることで、新しい設計方法が可能になります」
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E-BUILDINGについて
e-BuildingによってMatterportの可能性は広がります。例えばデジタルツインに集約された情報をアーカイブして共有するためのドキュメント管理ツールとして、あるいはマルチメディアを駆使した3Dバーチャルツアー作成ツールとして利用できます。同社はMatterportプラットフォームパートナーとして、音楽、写真、動画、PDF、BIMモデル、ウェブページ、センサー、リアルタイムカメラ、ドローンモデルやGoogleマップなどを活用した、没入感の高いデジタルツインの作成でお客様をサポートします。
本社
イタリア・ボローニャ
https://matterport.com/ja/industries/case-studies/e