NXTの利用でJLLの不動産取引時間は85%短縮、物件のデジタルツインで臨場感あふれる体験を提供

世界不動産大手の利用ツール「NXT Office」が提供する臨場感あふれる体験で、顧客は最適な空間をかつてないほど短時間で選択できるように

Customer results summary:

  • 85 percent faster transaction times 

  • Zero-touch transactions

  • Fewer physical visits translate into cost, time, and CO2 reductions

新型コロナ感染症蔓延がもたらしたいくつかの変化は、永続的なものになるでしょう。世界中の企業が一斉にリモートワークへの移行を迫られましたが、パンデミック終息後の「ニューノーマル(新たな常態)」でかつての日常生活が復活することはありません。多くの企業が、集約型の大規模オフィスから移転し、従業員の居住地に近い場所に小規模なサテライトオフィスを開設しています。これにより、従業員は可能な限り在宅勤務をし、出勤が必要なときでも通勤時間を短縮できるようになります。Jones Lang LaSalle Incorporated(JLL)は、世界中で組織がこうした移転を実践するのを支援しています。

NXT Office体験

Rosendo Travieso

世界中の不動産会社と同様に、JLLも2020年にCOVID-19パンデミックという逆風に直面しましたが、他の企業に比べて、こうした変化に対応する準備ができていました。Matterportのテクノロジーを使って、顧客が実際に現地に足を運ばなくても、世界のあらゆる場所からバーチャルに物件を見学できるようにしていたためです。

JLLは、NXT OfficeをMatterportと併用することで、そのデジタルツインテクノロジーの効果をさらにレベルアップしています。顧客はNXT Officeの完全没入型体験を通じて、5つの巨大画面で重要なデータインサイトと共に物件を閲覧できます。

「NXT Officeはユニークな体験を提供してくれます」と言うRosendo Traviesoプロダクトディレクターは次のように説明します。「その完全に没入型の体験からは、複数の物件に関する意思決定に必要な物理的情報とデジタル情報が得られます。これを実現できたのは、Matterportあってのことです」

NXT Officeを使うことで、顧客は企業の従業員が興味を持ちそうなレストランやジムなどの周辺施設を地図に表示しながら閲覧する物件を選択できます。さらにJLLは、近隣の大学や住民の教育レベルなど、雇用者にとって重要なデータもNXT Officeに取り込んでいます。「当社の顧客は不動産屋と話し合いながら、レイアウト、施設、交通手段だけでなく、ソーラーパネルの使用などオフィスの環境面に配慮した改良といった特定の詳細な関心事項などの必要な要件を絞り込むことができます」とTravieso氏は説明します。

Matterportのデジタルツインでは、写真並みの精度を誇る3Dツアーや4K画像に加え、正確な空間データがキャプチャされるため、空間や家具を正確に測定できます。静止画とは異なり、部屋と部屋のつながりも確認できます。また、ツアーはセルフガイド式で、閲覧者が「歩く」場所、パンする方向、拡大する対象を自由に選択できる点が動画と異なります。 

「コロナ禍は当社にとって試練の時でした。在宅でコラボレーションする方法を見つけざるを得なくなったためです」とTravieso氏は語ります。「ただ、コラボレーションと時短というNXT Officeの本質はずっと変わることなく、意志決定手段となっています。導入当時から、お客様が現地に出向かなくとも物件を見学できることがこのツールの目的でした。国際的に業務を展開している当社にとって、NXT Officeはロンドンのお客様が実際に現地に移動することなくマドリード、パリ、シンガポールの物件を見学するのに最適なツールです」

非接触取引で85%取引時間を短縮

JLLの顧客は、数か月かけてオフィス空間を見学して検討を重ねる代わりに、数日どころか数時間で世界中の物件を閲覧できます。自分で空間を体感し、物件状態の検証もできます。「例えばお客様は、オープンスペースがあり、自然光が入るというオフィスの説明を、実際に自分の目で確認できます」とTravieso氏は説明します。

また、特定の物件が希望に合うかどうかを見極めるまでの時間も大幅に短縮しました。改装の手間がかかりすぎる、フロアプランが希望に合わないといった問題をすぐ特定できることも珍しくありません。「時間と費用を大幅に節減できるため、全体的な体験も向上しています」とTravieso氏は言い添えます。

パンデミック中は、多数の顧客が物件に一度も足を運ばず成約したというかつてない現象が見られました。「現在当社では、いわゆる非接触でビルをリースしています」Travieso氏は語ります。「内覧や契約署名までもがデジタル化されています。過去に一度もできなかったことです」

NXT Officeは欧州4か国とシンガポールで利用可能ですが、すべての顧客がこうした利用可能オフィスの近隣に住んでいるわけではないため、JLLでは物件リスティングにMatterportのデジタルツインも活用し、世界中のユーザーが手持ちのデバイスでNXT Officeをコンパクトに体験できるようにしています。Matterportのデジタルツインを導入した物件は、そうでない物件に比べてリース成約までにかかる時間が短いという成果も見られます。

NXTとMatterportとの併用により、JLLの取引時間はNXT製品の導入前より85%削減

取引の終了後、JLLは顧客満足度調査への協力を顧客に依頼しています。「平均満足度は8.5で、非常に高い水準です」とTraviesoは語ります。「NXT Officeの体験についてお聞きすると、こんな体験は初めてだという感想が多く、これまで長い間、どうやってこのツールなしに業務を進めていたのか不思議に思うという声も聞かれます」

Matterport Capture Servicesの利用をアジア太平洋地域へ拡大

JLLでは、2022年にオーストラリア、中国、香港などのアジア太平洋地域でNXT Officeを展開する予定です。この取り組みの一環としてJLLはMatterport Capture Servicesを利用する予定です。高度なスキルを持つMatterportの技術者を物件のスキャン用に配属し、自社の社員を派遣する時間と費用を削減します。 

これまでのところ、JLLは月に250軒以上のペースで、約20%の物件のキャプチャを完了しています。「この比率を100%まで高める予定ですが、Matterport Capture Servicesの活用で、ペースはさらに加速するでしょう」(Travieso氏)。

JLLについて

Jones Lang LaSalle Incorporated(JLL)は、世界80か国に拠点を抱えるグローバルな商業不動産サービス企業です。不動産・施設管理サービス業界を主導する企業として、全世界で約54億平方フィート(2020年12月31日時点)のポートフォリオを管理しています。Fortune 500では186位にランクインし、世界で最も倫理的な企業の一つとして認められています。

www.jll.com

本社イリノイ州シカゴ 

 業界 不動産

従業員数92,000名

課題商業不動産の顧客が物件をリモートで見学し、意思決定の質とスピードを改善できる環境を提供する。

製品 Matterport Capture Services 

Matterport Pro2Matterport開発者ツール 

解決策 JLLはMatterportのデジタルツインと空間データのインサイトを活用して商業不動産の顧客に「劇場型」バーチャル物件ツアーを提供。

成果

  • 取引時間を85%短縮

  • 非接触取引

  • 訪問回数の減少でコスト、時間、CO2を削減

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