Phoria Creates Immersive XR Experiences with Matterport
PHORIA uses Matterport’s SDK and API development tools to create enhanced services for CAPTUR3D clients, extending the value of Matterport scans.
成果
PHORIA社のMatterportベースのコンテンツ管理システム(CMS)「CAPTUR3D」の売上が1年で350%増加。
カスタム間取り図の受注が年間200%以上増加。
一棟物件サイトテンプレートビルダーの利用が前月比50%増。
PHORIAはオーストラリアのメルボルンをベースにする没入型テクノロジースタジオです。5人の友人たちが、各自のスキルセットを補完し合えば、空間データ技術を使って新たな境地を独自に切り開けることに気付き、同社を創業しました。同社はエクステンデッド・リアリティ(XR)に取り組んでおり、デジタルツインから仮想・拡張現実リアリティまで幅広い3Dイメージングをカバーしています。
5人は2014年にかなり初期のMatterport Pro1カメラの1つを購入しました。「生産完了した11台目のカメラだったと思います」と共同創業者兼CEOのTrent Clews-de Castella氏は言います。当時はメルボルンに越してきたばかりでしたが、新しい家探しは思うようにいかなかったようです。
多くの美しい写真や動画を見ましたが、実際に現場を訪れてみると失望することがほとんどでした」とCastella氏は当時を振り返ります。PHORIAの創業者達は、もっと良い方法で物件をリモートで体験できるはずだと考えました。この問題を解決するのにぴったりだったのがMatterportです。「Matterportを見つけたときにピンときました。PHORIAはそれからというもの、Matterportと一緒に成熟して進化を遂げて、2014年にはCAPTUR3Dを開発しました」と付け加えます。
見返りの大きい不動産市場での提携
PHORIAが初期に提携した企業に、オーストラリアのビクトリア州の高級不動産物件に特化した地元の不動産会社Jellis Craigがありました。「同社との協業で、不動産業界のさまざまな仕組みを学びました」PHORIAのシニアアカウントマネージャー、Alex Hitchcock氏はそう説明します。「写真のレタッチ、フロアプラン、動画、ユーザーのコンテンツ使用方法の分析、ユーザーが何をどのくらいの時間見るかといった不動産会社のニーズについても同様です」
MatterportをベースにPHORIAが開発したコンテンツ管理システム(CMS)のCAPTUR3Dは、複数のカメラを使って没入型の3D不動産ツアーを制作するソリューションです。こうしたツアーは、アパートや家の実際の訪問に次いで有効なものです。「当社では、Jellis Craig向けのポストプロダクションサービスとしてMatterportのバーチャルウォークスルー内でハイライトリール作成や静止画の写真のレタッチなどを行うチームを結成しています」とHitchcock氏。「Jellis Craigで物件へ足を運んでスキャンし、アップロードボタンを押していただければ、後は当社がすべて担当する流れになっています」
市場の多数の空き物件は家具付きでなく、賃貸希望者は室内の概観や家具の収まり具合がなかなか想像できません。そのため不動産仲介業者が料金を払ってレンタル家具で一時的にステージングを行う必要が生じます。PHORIAはこのような状況を受けて、ステージングのデジタル化とバーチャルツアーの強化を実現するCAPTUR3D機能の開発を推進しています。CAPTUR3Dには高度な分析機能も搭載されており、Jellis Craigは、最も閲覧数の多いオンライン掲載物件はどれか、各物件のどの部分が他の部分よりも多く綿密に調べられているのかを把握できます。
今では当社は世界中のパートナーや顧客にサービスを提供していますが、この一年は、デジタルツインと空間データに関してちょっとした転機となりました。ここオーストラリアの不動産セクターでもデジタル変革への意識が高まり、大規模な行動の変化が起こりました。感染拡大に伴うロックダウンが発生したメルボルンでは特にそれが顕著でした」(Clews-de Castella氏)。
不動産の枠を超えて
2014年に最初のMatterportカメラを購入したPHORIAは、オーストラリア初のMatterportサービスプロバイダーの一社となりました。その後、同国の主要なリセラー、また開発パートナーともなっています。同社では、MatterportのSDKとAPI開発ツールを使用してCAPTUR3Dの顧客向けに拡張サービスを作成し、Matterportスキャンの価値を高めています。
「Matterportの最新のAPIをCAPTUR3Dに組み込んで、お客様のワークフローを効率化するように改良された、新たなフィルター検索プロセスを構築しました。このプロセスによってお客様は高品質の製品をすばやく完成させ、市場に投入できるようになります」と共同創業者兼プロダクション責任者のDean Kominek氏は説明します。
PHORIAは当初、アパートや住宅の空間をキャプチャするためにMatterportを使用していましたが、このカメラであらゆる場所や対象物を3Dで撮影できるため、建物の内外だけでなく、大学のキャンパスなどの広大な空間にも使用するようになっています。
世界のどこからでもキャンパスに案内し、施設を見てもらうことができます。物理空間だけでなく、その中に息づくストーリーも表現できるよう、バーチャルツアーガイドに音声も加えています」(Clews-de Castella氏)。
同社はNational Trust of Australiaとも連携しており、数百点もの有名ランドマークをデジタル化しています。こうした取り組みは、遠くに暮らす人のためだけでなく、アクセシビリティ向上を目的としたものでもあります。例えば、車椅子を使用する人は、エレベーターのない古い建物ではVRヘッドセットを装着して上階を訪問することができます。また、コロナ禍では美術館や博物館の大半が閉館を迫られましたが、PHORIAはMatterportでコレクションの一部をキャプチャし、来訪希望者がオンラインでガイド付きの体験を楽しめるようにしています。CAPTUR3Dの活用により、一般公開されている建築物の有名プログラムであるOpen House Melbourneでは、40以上の代表的な空間をデジタル化し、オーストラリア最大のバーチャルツアーコレクションとなるまでに成長しています。
従来は、テクノロジーの使用が現在より限定的だったため、一部の空間を撮影するのに数日から数週間かかり、その後処理に数か月かかっていました。幸いなことに現在では、Matterportを使って数時間以内に空間を撮影して公開できます。CAPTUR3Dを使うと平面図や写真のレタッチなどのサポートコンテンツを24時間以内に提供することもできます。
この1年はPHORIAにとって、別の意味でも転機となりました。CAPTUR3Dの増収率が350%に急伸したのです。カスタムフロアプランの売上も200%以上増え、不動産仲介業者がウェブサイトを作成するときに使用する単一物件ウェブサイト・テンプレート・ビルダーの使用率も、2020年7月にリリースしてから前月比50%ペースで増加しています。
次なるフロンティア
今後予定される、仮想現実ヘッドセットメーカーのOculusとの共同プロジェクトはとりわけ有望です。撮影した空間を生き生きとさせるため、2社はロケーションベースのサウンドスケープ、および空気中の埃のようなパーティクルエフェクトを含む仮想現実ネイチャーツアーに取り組んでいます。PHORIAは現在、3DアセットインテグレーションをCAPTUR3D内に構築しています。これにより顧客は自宅を特注アセットでバーチャルにステージングしたり、あらゆる場所のインテリアデザイナーにスキャンを送信したりできます。スキャンを受け取ったデザイナーは空間をバーチャルに装飾できます。その空間にはWebXRやVRヘッドセットに加え、ARを使ったバーチャルステージングが室内で生き生きと再現されるのを見ることができるプラットフォーム、CAPTUR3DのARConnectアプリなど、さまざまな媒体でアクセスできます。
これは空間データとデジタルツインの次のフロンティアとなるでしょう。どちらも、エンジニアリング、資産や施設の管理、モノのインターネットなど、さまざまな分野で非常に有用です。実際に現地に足を運べる場合であっても、新しい情報にスポットライトを当てたり、壁の内部や向こう側を確認したり、時間に伴う空間の変化を確認したりすることができます。可能性は今後も広がる一方でしょう」(Clews-de Castella氏)。
PHORIAはMatterportのAPIとSDKを利用して、そのアプリと統合機能を市場最先端の当社空間データプラットフォームで構築、商品化するMatterportプラットフォームパートナーです。プラットフォームパートナーとして利用可能な幅広い商業的メリットを通じて、アプリケーションの収益化に成功しています。例えば、Matterportの販売ネットワーク、充実サポート、共同マーケティング、販売プログラムといったメリットにアクセス可能です。プラットフォームパートナープログラムの詳細と参加申請についてはhttps://matterport.com/platform-partner-programを参照してください。
PHORIAについて
PHORIAは、オーストラリアに拠点を置き、仮想現実、拡張現実、複合現実 (VR、AR、MR)に特化した、エクステンデッド・リアリティ(XR)技術の主要スタジオです。世界的に評価の高い開発者やクリエーター、パートナーが集まり、人々の体験を変え、インテリジェントな環境を強化することを使命としています。PHORIAの代表的な製品であるCAPTUR3Dは3Dバーチャルツアーのインパクトを拡大する製品で、世界中の数千社のMatterportサービスプロバイダーに利用されています。
本社 オーストラリア・メルボルン
業界 没入型テクノロジー
従業員数 30名
製品 Matterport Pro1 Matterport Pro2
課題 最新のテクノロジーを活用して魅力的なXR体験を創出する。
解決策 Matterportのキャプチャとレンダリングで空間を没入的な3Dに変えることで、PHORIAは非常に魅力的な体験を生成し、顧客にさらなる価値を提供できるようになりました。