キッコーマン食品株式会社、しょうゆの伝統的製法を継承する「御用蔵」をマーターポートのデジタルツイン技術で忠実に再現、通常は非公開エリアの細部も見学可能に
~現在も宮内庁にお納めするしょうゆの製造ラインを Matterport キャプチャーサービスで鮮明に再現。日本食文化の継承、世界各地に展開する工場の設備管理における運用も視野に~
デジタルツインプラットフォームのリーディングカンパニーであるマーターポート株式会社(本社:東京都港区、執行役員 社長:蕭 敬和、以下 Matterport)と、キッコーマン食品株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:中野祥三郎、以下 キッコーマン)は、伝統的製法によるしょうゆ造りを続ける御用醤油醸造所(通称:御用蔵、以下 御用蔵)について、 Matterport キャプチャーサービスと Pro3 スキャナーを用いて撮影・編集を行い、杉の桶で発酵・熟成させる仕込室の内部など通常は立ち入ることのできないエリアも含め、オンライン上で細部まで見て回ることのできるデジタルツイン(※1)を構築しました。 (※1)物理空間(現実世界)に実在するものを、デジタル空間上で双子(ツイン)のように再現し、モニタリングやシミュレーションを可能にしたもの。
●御用蔵 デジタルツイン公開ページ御用蔵 仕込室のデジタルツイン https://my.matterport.com/show/?m=51CF2zkr2xd&help=1
御用蔵 屋内外のデジタルツインhttps://my.matterport.com/show/?m=4WtemUSGkqE&help=1
D2C 限定商品専用サイト「亀甲萬本店」の公式ウェブサイトからもご覧いただけます。https://www.kikkoman.co.jp/honten/hyakuchin/special/002/
御用蔵内部を俯瞰して立体的に眺めたドールハウス機能
空間を自由に歩き回れるウォークスルー機能
●しょうゆづくりの伝統が息づく「御用蔵」、D2C 限定ブランド「亀甲萬本店」のこだわりをよりリアルに、多くの方にお届けする試み 御用蔵は、1939 年に宮内省(現宮内庁)にお納めするしょうゆの専用醸造所として建設さ れ、2011 年に老朽化に伴いキッコーマンの野田工場の敷地内に移築されました。仕込み木桶、石垣、門などは移築前のものを使用し原型に近い形で再現され、伝統的な製法を引き継ぎ、現在も宮内庁にお納めする「御用蔵醤油」を醸造しています。さらに、D2C 限定商品専用サイト「亀甲萬本店(きっこうまんほんてん)」において、 2022 年 10 月に販売開始された国産の原料にこだわった「亀甲萬本店 御用蔵」、続く 11 月に販売開始された期間・数量限定の「亀甲萬本店 御用蔵生」を醸造しています。しょうゆづくりの伝統を今に伝える御用蔵をよりリアルに、より多くのお客様にお届けするため、今回特別に通常は見ることのできない仕込室や、杉桶内部に至るまで撮影・再現したMatterport のデジタルツインの見どころ、運用面で期待されることは次の通りです。 1.御用蔵のデジタルツインの見どころ、運用面で期待されること
(1) 通常は立入不可の仕込室内部、諸味まで鮮明に再現、遠方のお客様も「体験」可能に
御用蔵の全体像を立体的に俯瞰するドールハウス、平面図、ウォークスルーを公開。外観から仕込室の内部まで、実際に見学しているようにスムーズに動き回ることができ、朱塗りで統一された重厚な佇まいの蔵の内装や、発酵途中の諸味(もろみ)の様子まで、興味のある箇所をズームアップして詳しく見るなど、まるでその場にいるようなバーチャルツアーをいつでも、遠方のお客様にもお楽しみいただくことができます。 (2)デジタル保存による食文化の発信と継承 伝統的なしょうゆづくりの施設・設備をデジタルツイン化することにより、デジタル上でいつでも再現可能にします。さらに、デジタルツイン上にテキストや、資料、動画などを埋め込むことが可能で、しょうゆづくりの伝統や食文化をリアルに、わかりやすく発信する学びのコンテンツとしてもお楽しみいただけます。 (3) 設備の維持・管理における活用にも期待 高精度なMatterport のデジタルツインは、設備の維持・管理に活用できることも大きな特徴です。
・修繕やメンテナンスの際などに関係各所とデジタルツインを共有し、デジタルツイン上で空間の寸法の計測や、デジタル空間内に指示の書き込みを行うことで、関係部署や製造設備メーカーとのコミュニケーションの迅速化・円滑化、出張費などのコスト削減が期待できます。今回の御用蔵の維持・管理はもとより、世界各地に展開する工場の管理においても寄与する技術です。
・衛生管理上、工場への社内外の関係者の立ち入り頻度は削減することが望まれます。Matterport を使えば、バーチャルに工場にアクセスできるため、衛生面でのリスクを負う必要無く、何回でも工場に訪れることが可能になります。さらに、衛生服の脱着や消毒のプロセスにかかる時間と手間を省き、効率的に工場を管理することができます。
・設備のメンテナンス情報、保証書、製造元の情報などを3D 空間内に添付することで、管理をスムーズにします。さらに撮影時にLiDAR で点群データ(距離データ)も取得しているため、点群データを書き出すことで機材や設備の搬入・搬出シミュレーションなども行うことができます。
付箋のように、空間内に文字やテキストを貼り付けられるタグ機能
測定機能
2.御用蔵の高精度なデジタルツイン化、コンテンツ化を実現した Matterport の技術
(1) 編集の自由度、操作の簡便性
Matterport のデジタルツインは、高性能なパソコンや専門知識は不要で、誰でも直感的に操作可能な簡便性を実現しています。デジタルツイン上で「測定モード」などを活用すれば、簡単に施設の屋内外や設備を計測できます。キッコーマン側で、メモや資料、動画などの追加、編集、アップデートなども簡単に行うことも可能です。 (2)コンパクトな機材、迅速で高精度なスキャン技術で、施設側に負荷の少ない撮影を実現 御用蔵のスキャンは、Matterport が撮影を代行するキャプチャーサービス(※2)で実施し、機材は「Matterport Pro3」を使用しました。コンパクトながら LiDAR と RGBセンサーを搭載し、1 台で空間の写真と距離データの両方を取得できる専用スキャナーで、仕込桶の間などの撮影にも対応し、撮影は約 3 時間で完了しました。必要機材はスキャナー1 台のみで施設の稼働を大きく妨げず、歴史的・文化的に価値のある設備にも負荷の少ない撮影を実現しました。撮影データは Matterport のクラウドサービスにて全自動で合成され、ウェブブラウザ上でデジタルツインとして閲覧できるようになります。 (※2)Matterport キャプチャーサービス:時間と労力がかかる、広大な建物や空間、遠方や海外の現場や施設の撮影は、Matterport にアウトソーシング(委託)いただくことが可能です。メーカーのノウハウとサポート体制で、高品質な撮影結果を迅速かつリーズナブルな価格でご提供できます。高額請求や不要な請求(月額管理費、都度の制作費)が無く、安心してご利用いただくことができます。
●キッコーマン食品株式会社 プロダクトマネジャー室 EC 戦略グループ マネジャー 辻 要(つじかなめ)氏のコメント 御用蔵醤油、亀甲萬本店シリーズのブランディングの一環として、伝統的な製法にこだわった製造現場を見ていただくことができれば、多くのお客様に興味や共感を持っていただけるのではないかと考えておりました。Matterport の事例を見て、実際に施設内を見学しているかのような高精度な再現性や、スムーズな画面遷移などから、御用蔵のリアリティを伝えることのできる技術と考え、通常の見学コースにないエリアも含め撮影をお願いしました。普段はガラス越しの仕込室の内部に案内されたような特別感、杉桶内部なども詳しく見ていただける臨場感を活かし、展示会や D2C 限定商品専用サイト「亀甲萬本店」でのコミュニケーションなどに活用していきたいと考えております。 ●マーターポート株式会社 執行役員 社長 蕭 敬和(しょう けいわ)のコメント 日本の食文化のシンボル的な存在であるキッコーマン様にご活用いただけることを光栄に思います。国内はもちろん、いずれは海外も視野にした伝統的なしょうゆの魅力、日本ならではのクラフトマンシップの発信や日本の食文化の継承、さらに施設の維持・管理などにおいても Matterport をご活用いただくことで、日本の伝統的な技術をデジタルの力でサポートし、新たな可能性の追求にも繋げていただく、その一助となることができれば幸甚です。 「デジタルツインで結ぶ、文化と未来」 Matterport は文化遺産の情報化を目指し、2023 年 6 月より「デジタルツインで結ぶ、文化と未来」プロジェクトを開始しました。このプロジェクトは、日本の文化財や歴史的建造物をデジタル化し広く人々に共有するための取り組みです。今回の「御用蔵醤油醸造所」もこの一環で実施したものです。 デジタルツイン化は数多くの利点をもたらします。価値ある建造物の現在の姿を長期にわたって保存することを可能とし、老朽化で立ち入れなくなった建物も、デジタル化によって誰でも安全に内部を探索することを可能にします。また、自然災害等からの復興を詳細に記録し、後世にその過程を伝えることも可能となります。 さらにデジタル化により世界中から文化遺産へのアクセスを可能とし、その歴史や価値を広く伝えることができます。その結果、日本の豊かな文化遺産が国内外に情報として共有されることになります。 <「デジタルツインで結ぶ、文化と未来」デジタルツイン公開ページ>
※公開順、敬称等略
天山酒造(佐賀県) https://my.matterport.com/show/?m=HHEbXmswFk3
高野山 壇上伽藍(和歌山県)
https://my.matterport.com/show/?m=Bj1JQrvbBKo 阿蘇神社 楼門 デジタルツイン公開ページ https://my.matterport.com/show/?m=4VhoWwwrJGa Matterport は今後も、日本の文化財・価値ある建造物等のデジタル化を進めて参ります。日本の文化財・歴史的建造物・名勝地、および文化遺産情報化に携わる自治体様、団体様からのご相談をお待ちしております。 Matterport のテクノロジーは現在、主に不動産業・建築業・製造業・小売業・アパレル業・公共・大学で重用されており、不動産物件・モデルルームのオンライン内覧や、遠隔地を含む建設中物件の施工進捗管理、工場・プラントの施設管理、マーチャンダイジング管理や店舗教育、工場見学やキャンパス紹介などにも活用されています。日本国内では比叡山延暦寺、海外ではエジプトの遺跡などのデジタルツインの作成に用いられています。 Matterport(マーターポート)について Matterport は、建築世界のデジタルトランスフォーメーションをリードしています。当社の画期的な空間データプラットフォームは、建物をデータ化し、空間の価値とアクセス性を高めます。177 カ国以上の何百万もの建物が、Matterport のデジタルツインとして生まれ変わり、計画、建設、運用から、文書化、鑑定、マーケティングまで、建物のライフサイクルのあらゆる部分を改善しています。詳細は https://matterport.com/ja でご覧いただけます。また、デジタルツインのギャラリー https://matterport.com/discover もご覧いただけます。 マーターポート株式会社は米Matterport, Inc.の日本法人です。 (C)2024 Matterport, Inc. All rights reserved. Matterport は登録商標であり、MatterportのロゴはMatterport, Inc.の商標です。その他の商標はすべて、それぞれの所有者に帰属します。 <将来の見通しに関する記述> 本資料には、連邦証券法に規定される将来の見通しに関する記述が含まれています。これには、本経営統合の利点、Matterport, Inc. (以下「Matterport」)が提供するサービスおよび Matterport が事業を展開する市場、事業戦略、負債水準、業界環境、潜在的な成長機会、規制の影響および Matterport の将来予測に関する記述を含みます。これらの将来見通しに関する記述は一般に、「確信する」、「推定する」、「期待する」、「予想する」、「見積もる」、 「意図する」、「戦略」、「将来」、「予測」、「機会」、「計画」、「可能性がある」、 「はずである」、「だろう」、「である」、「継続する」、「結果的にそうなるであろう」などの表現(これらの言葉や表現の否定形を含む)で識別されます。 将来の見通しに関する記述は、現在の期待や仮定に基づく将来の出来事に関する予測、予想、その他の記述であり、その結果、リスクや不確実な要因を伴います。この将来の見通しに関す る記述に記載される実際の業績に影響を与えうる重要な要素には、Matterport が競合する業界において、事業計画、予測、その他の期待を実現する能力、ならびに追加的な機会を特定し実現する能力などが含まれます。上述の要因はすべてを網羅するものではありません。前述の要因およびMatterport が米国証券取引委員会(SEC)に適宜提出する書類に記載されているその他のリスクや不確実性を慎重に検討する必要があります。これらの報告書には、将来の見通しに関する記述とは大きく異なる実際の出来事や結果を引き起こす可能性のある、その他の重要なリスクや不確実な要因が記載されています。将来の見通しに関する記述は、その記述がなされた日付時点でのものです。読者の皆様におかれましては、将来の見通しに関する記述を過度に依拠することないようご注意ください。Matterport は、新しい情報、将来の出来事、その他の結果にかかわらず、これらの将来の見通しに関する記述を更新または修正する義務を負うものではなく、また、法律で義務付けられている場合を除き、その意図もありませんことをご留意ください。Matterport は、その期待を達成することを保証するものではありません。